2007年3月16日金曜日

インビザライン2


左図はルイジアナ州立大学のジャック シェリダン先生が開発したエシックスと呼ばれるものです。先週、大阪で日本でのこの装置の紹介者の宮井先生の講習会を受けました。矯正治療後の保定には大変いい装置と思えます。講義の中では、ちょっとしたでこぼこにこの装置に小さなこぶをつけて直す方法が紹介されていました。症例を選べば十分可能な治療法です。早速、必要な器材を注文しました。最近は新製品にはすぐには手を出さず、10年ほどしてから患者さんに使うようにしています。多くの商品はその間に姿を消し、本当に使えるものだけが残ります。エシックスもメリット、デメリットを十分に説明した上で使っていきたいと思います。
クインテッセンスという歯科の雑誌にインビザラインの論文のサマリーがありましたのえ、孫引きですが、紹介します。

Dleu G.ら : A outcome assessment of invisalign and traditional orthodontic treatment compared with the Amerecan Board of Orthodontics objective granding system, Am,J. Orthod. 2005.128:292-298
インビザラインの治療結果は通常のマルチブラケット装置による治療結果より劣る

Lagravere Moら:The effects of invisalign orthodontic aligners:a systematic review,J.Am.Dent.Assoc.2005.136:1724-1729
51名の矯正患者にインビザライン使用し、完全に使用できたものは15名(脱落率71%)。使用できない理由は、矯正医により装置の不一致と判断されたもの23名(適用が間違っていた)、次のアライナーに進行拒否3名、Align Technology社の矯正医により再スタートの勧告を受けたものは10名であった(やりなおし)。簡単な症例ほど脱落は低く、難しい症例は脱落が高い。

予想通りの結果である。

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