2016年12月10日土曜日

ロールストランド Kadett



 娘のクリスマスプレゼント、何にしようかと、先日、弘前の町をあちこち探しました。まず、大好きなパタゴニアで何かいいものはないかと、少し離れたパタゴニアを多く扱うお店に行きました。以前は、近所のルネスというところにあった店です。特に気になっているのは、パタゴニアのR2というフリースジャケットです。5年前に始めて買ってから、すごく気に入っていて、すでに4枚買いました。一着は母にプレゼントしましたが、秋から次の年の春までほぼ毎日来ているとのこと。二着目は自分用に買いましたが、サイズが小さく、今は妻用。三着目は伯母さんに送りました。少し厚いR3も4年前に私用と母用に買いましたが、日常で使うとなるとやはりR2です。このフリースのすごいところは、相当着込んでも洗濯すれば、元通りの状態に戻ることです。ビロードのような滑らかな肌ざわりは、数年経っても全く変化しません。数多くのフリースの中でも特筆しており、パタゴニア製品の中でもダントツです。どこでフリース素材を作っているか知りたいものです。ただ大きな欠点は、毎年、デザインを変えることで、最近はどんどん細身になっています。そのため、試着なしで、通販で買うと失敗します。同じサイズでも年により全く違ってきます。今年のモデルも細身で、袖丈の長いタイプのものでしたので、パスです。早く数年前の復刻版がででほしいものです。

 次に向かった店は駅前の二軒の若い人向けの店で、カナディアングースのダウンジャケットは高くてだめ、ソレルのスノーブーツはいいのですが、東京では必要性はなさそうです。その後も普段行かない若者向けの店を数軒回りましたが、結局は何も買いませんでした。

 そこで、今度は、北欧陶器はと思い、オークションで見つけたのが、ロールストランドのKadettという小さなコーヒーカップです。個人的にはリンドベリのタヒチというカップが欲しいのですが、予算が2万円以内ですので、パスです。同じ業者から青と赤の2つのカップが出ていましたので、セットで買いました。このシリーズには他には黄色があります。ただ1970年代のマスプロで大量生産されたものは、北欧でも当時普及されてきた自動洗浄機によりかなり痛めつけられ、色落ちしたものが多いようです。タヒチでも色落ちのないミント(使用されていない状態)のものはほとんどありません。オークションで難しいのは、色落ちの程度が判断しにくことです。送られてきた赤と青のカップのうち、赤のものについては大分色落ちがありましたが、青のものはほぼミントに近いものでした。日本じゃ、手洗いが今でもメインですので、こうしたことは少ないかもしれませんが、北欧陶器では気をつけてほしいところです。もちろんベルナード・フリーベルグなどの工芸品についてはこうした乱暴は扱いは少ないのでコンデションのいいものが多いのですが。

 それにしても久しぶりに北欧陶器を見てみましたが、値段が十年前の2倍になっており、コンデションが悪いものもあります。また昔はオークション価格は店頭価格の半分くらいで売したが、今は価格の差が少なくなっているようです。

 Kadettのカップはおそらく、手書きで書かれた最後に近いものでしょう。単純な線も手書きのため、かすかな震えがあります。日本人の伊万里の職人なら、こうした大量製品のものでももっとまっすぐな線が引けると思います。ただそこでいいところなのですが。
こうした古いものを人にあげるのは、難しいところがあり、人によっては誰かが使ったことがある物は、例え食器でも絶対にいやだという人もいます。私としては、スウェーデン美女がこれで毎朝、コーヒーを飲んでいたと想像する方が楽しいのですが。

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